「ルーシー・リー展」@国立新美術館
「ルーシー・リー展」を観てきました。場所は六本木の国立新美術館。ルーシー・リーの展示というと昨年3月頃に同じく六本木の「21_21 DESIGN SIGHT(六本木ミッドタウン)」で「うつわ U-Tsu-Wa」 展というのがありました。
その時は複数の作家による「うつわ」の企画展示という事で、ルーシー・リーがメインではなかった為、ルーシー・リーの作品を十分堪能するには至らなかったのですが、今回はルーシー・リー単独の展示という事で、質・量ともしっかりしており、十二分に堪能できました。
芸術としての陶芸というのは実は歴史が浅く、あまり世間的に馴染みが無く、関心も薄いというところがあるのでしょうか、来場者はそこそこでした。まあ、観る側としては、混雑していないほうがゆったり観られるので嬉しいのですけどね。
また、今回の展示は会場も広く、展示方法(レイアウト・ディスプレイ)がゆったり観られるよう配慮がなされていて大変観易く、良かったと思います。作品を前後左右から近い距離で観られるよう配慮されたディスプレイ方法は、今回のような立体の展示には大変有効ですね。
上野や竹橋の某美術館・博物館あたりの展示方法には酷いものがたくさんありましたから、それに比べると雲泥の差です。まあ、会場の建築自体が新美術館はあたらしく、たっぷり広い空間が確保されているのもありますので、一概には言えないですけどね。
ルーシー・リーの作品自体は、言わずもがなですが、独特の造形は美しく、品があります。その形状のライン、鮮やかな色彩は、どこか植物のもつ自然美を感じます。また、画家(女性作家)のジョージア・オキーフの精神・作品と共通するものがあるようにも感じます。
プロの陶芸家としてやっていく方に共通している事ですが、釉薬の飽くなき追求には凄いものがありますね。鮮やかな色彩のもの、溶岩のような質感のものなど。どれだけの試行錯誤・データ収集を重ねたのでしょう。作品や展示されていた研究資料の痕跡など観て、その当時の情景に思いを馳せると、ジーンと胸に感動が湧いてきます。
ルーシー・リー展
2010年4月28日(水)~6月21日(月)
国立新美術館(六本木)
※写真の指で押さえているものは、おまけのPINバッチ。
前売りプレミアムチケットの購入特典のプレゼント品です♪
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コメント
あきらさんも行ってこられたのですね。
前売りのチケットにはプレゼントつきもあったんですね。
いいなぁ。
いろいろな方向から観ることができるあの展示は
とっても観やすかったですね。
私は図録とマグネット、クリアファイルなど買いました。
図録は北海道まで持って帰るのをたじろぐほどの
厚さと重さでしたが(笑)。
投稿: のんき | 2010/05/11 23:44
>のんきさん
展示良かったですよね~。図録は確かにえらい重量感でした(笑)。でも体裁・装丁も凝っていて、企画された方の熱意が感じられるいい出来でしたね~。北海道へも巡回するようですよ。
投稿: あきら | 2010/05/13 06:08