「もてなす悦び展」@三菱一号館美術館
本展示の会場の三菱一号館が入っている「丸ビル」はリニューアルしてから久しいが、ワタクシ実は初往訪。以前に比べ近代的なビルに生まれ変わりました。
三菱一号館の館内は、丸ビルの近代的な外観と相反して、レトロな洋館をイメージしたインテリアのフロアデザイン。床はピカピカに磨かれた木板が敷き詰められていて、歩くと「カツ、カツ」と心地よいタップの音が静粛な空間に響き渡る。ライティングは間接照明が用いられており、それが実に効果的。館内を回っているだけでもその雰囲気に酔いそうなくらいラグジュアリーな空間を醸し出している。そんな素敵な施設・館内となっている。
展示のほうはと言うと、ガラス、陶磁器、金属食器など、さまざまな「おもてなし」の日用品の数々の展示。どれも素晴らしい品々でしたが陶芸をやっている身としては、やはり陶磁器の作品に心惹かれました。
特に透かし彫りを施してあるティーカップ(フランス国立セーブル磁器製作所作)には度肝を抜かれました。そのティーカップは、薄く二重構造の中空の器を作り、外周に透かし彫りが施してあるものでした。
その発想力、技術力、そして用と美を兼ねたその完成度に、ただただ感心させられるばかり。観ながら、これを自分で作るシミュレーションを頭のなかですると、そのレベルの高さに感服し溜息が出ます。
展示の手法も観易く、良い展示でした。
カタログ、リーフレットのデザインも洗練されていて、とても素敵です。
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