書籍・雑誌

2011/08/18

ブックレビュー:「ギャングエイジ」川端裕人

「ペンギン、日本人に出会う」「ペンギン大好き!」等、ペンギン関連の著書で知られる「川端裕人さん」の新作小説『ギャングエイジ』を拝読させていただきました。

Thumb_ga

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以下僭越ながら、レビューを書かせていただきます。


「前任の先生が失踪した」クラスの担当になった新人教師が学級を再生させていく過程を描いた作品。

小説という形ではあるが、学校教育における「教育現場の在り方・家庭の関わり方」について、鋭く問題提起し、こうあるべきという作者の考えが確と示されている。

ワタシは未だ独身の為、親の立場の経験がなく、学校教育現場の「今」を知りません。そんな私でも、この小説の世界に触れる事により、それとなく現場が見えてきます。そして、何が問題になっていて、どうしていくべきか、自然と当事者感覚になり、世界観に引き込まれてゆきます。

本編中、学校の精霊が登場し、確信的な事柄を語るシーンがあります。その事柄は要約ではありますが、その言葉だけを切り取って、人に言い聞かせても実感をもって受け入れられるのは難しいでしょう。本作品の全編を読む事で、その「要約」が実感をもって受け入れられる、そんな巧みな文章構成を感じます。

序盤、期待感を煽るミステリー的な話の運びが面白い。また、ある問題を抱えた児童の家庭事情に踏み込んでいくシーンでは、幼い子供心に感情移入し涙が出てきました。

ミステリーあり、涙あり、笑いあり。学校教育における「教育現場の在り方・家庭の関わり方」について、一石を投じる内容の本書は、大変読み応えがありました。オススメです。

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2009/08/23

ブックレビュー「ペンギンに会いに行こう!!」

ペンギンに会いに行こう!!

「ペンギンに会いに行こう!!」
ペンギン・スタイル[著]
上田一生[監修]

ペンギン好きには堪らないペンギン専門サイト「ペンギン・スタイル」(http://www.penguin-style.com/)から2009年7月に出版されました。

ペンギンの写真満載!! 日本全国の施設情報・レポートが充実しており、またペンギンの生態の話、個体のエピソードなどマニアックなお話もあり、情報が盛りだくさん。兎に角ペンギン好きには堪らないバイブル的な一冊。1995円という値段もリーズナブル♪

私が通っている「江戸川区自然動物園」の情報も載ってます。
その紹介の中で「絵本にもなった『ひじきちゃん』」という解説があるのですが、その絵本については詳細には触れられていませんでした。

先日、動物園の飼育員さんにその絵本についてお伺いして、情報を教えていただきました。

どうぶつといっしょ(3)「育てる」
どうぶつといっしょ(3)「育てる」

こちら学校教材として出版された本で、いろんな動物の飼育について書かれています。その中の一節に「ひじきちゃん」の話が絵本の体裁で載っています。

そのひじきちゃんの話が好評で、その部分のみが単行出版されました。

それがこちら
がんばれぺんぎんのあかちゃん
がんばれぺんぎんのあかちゃん

人口飼育された「ひじきちゃん」と飼育員さんの実話に基づく飼育記を分かりく親しみやすいよう絵本で表現されています。

こういった絵本を読むとより一層動物園のペンギンたちに愛着が湧いてきます。

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2007/01/13

今週のペンギン

ぺんぎん


今週も江戸川zooにやってきました。午前ボウリングの後、午後3時過ぎくらい。今日はちょいと多めにボウリング投げ込んだのでいつもより遅めの来園です。

着いた時にはちょうどプールで数羽泳いでいました。そらまめくんが今週はゴキゲンで結構長いこと相手してくれて戯れてました。そして暫くしてから、今度はひじきちゃんともうまく接触できて戯れられました。閉園まで居たのですが、今週は閉園間際のお掃除&給餌がありませんでした。

たまたまなのか、閉園間際にやるとなかなかお客さんが外に出てくれないので時間ずらしてしまったのか・・・。
ずらしてしまったなら、公開給餌ショーということで時間公開して欲しいなぁ・・。

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2005/08/31

ブックレビュー:「ペンギンの世界―ペンギン博物館伊豆高原・ガイドブック」

ペンギンの世界ペンギンの世界―ペンギン博物館伊豆高原・ガイドブック

出版社:ペンギン博物館
ISBN: 4887184409
発行年月: 1997/05


もう閉館してしまったという幻の施設。伊豆高原ペンギン博物館のガイドブックとして発売されていた本。2年くらい前に伊豆へ行った時には「ねこの博物館」はあったけど、ペンギンのほうはもうありませんでした。ネコに比べると維持管理が大変だったんでしょうね・・・。

冊子のほうは大変しっかりした内容。ペンギン18種の特長・生態を写真・イラスト入りで大変簡潔に分かりやすく書いてあります。デザイン・イラストが優しいので子供でも読みやすい印象の一冊。

※この本も入手難しいかもしれません。江東区東陽図書館にて借りました。

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2005/08/29

ブックレビュー:「氷がきいたひとりごと」

氷がきいたひとりごと氷がきいたひとりごと (夢とメルヘン)
かわいいペンギンたち

写真:内山 晟
詩:中出 礼子
税込価格 : \1,029 (本体 : \980)
出版 : 労働教育センター
発行年月 : 1983.10

ペンギンの写真絵本といった体裁の一冊。
南極極地に生息するアデリーペンギンの生き生きとした生活の様子の写真が載っています。氷の上を行進している様子、海に飛び込む瞬間の様子、何を考えているのかたたずんでいる様子、子育てしている様子などかわいらしい写真がをいっぱいです。書き添えられているポエムもとても素敵で、子供に読んであげるととてもよいかなと思います。
残念ながら、もう売ってないもののようで、入手は難しいと思われます。

※本書は江東区東陽図書館で借りました。


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2005/08/16

ブックレビュー:「ペンギンになった不思議な鳥」

fushigi
新訂 版 1997年
出版社:どうぶつ社
原著:ジョン スパークス, トニー ソーパー,
    John Sparks, Tony Soper,
和訳:青柳 昌宏, 上田 一生


空を飛ばずに海の中を飛ぶ(泳ぐ)鳥「ペンギン」。なぜ空を飛ぶことをやめ、海の中での生活を選んだのか。彼らの生態・進化の過程について書かれてあり大変興味深い。

また、歴史上で人間と出会い。その結果、虐殺され、生活環境を破壊され、絶滅の危機に瀕している種がいる事についても言及されている。

ペンギン全18種のプロフィールが簡潔な内容で載っており、とても分かりやすい。

それから、とても印象的なのが文中に多数登場する「挿絵」がいい!シンプルなシンボルマーク的な表現のものは可愛くて、また実によく特長を捉えられている。そしてスケッチ描写っぽいイラストが実にリアルで、これらのイラスト集として別に欲しいくらい。

昨今、映画「皇帝ペンギン」でペンギンがにわかに注目されていますが、そんな中で「ペンギンっていろんな種類がいるんだな~」って興味を持たれた方へお奨めの一冊です。

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2005/07/26

ブックレビュー:「旭山動物園物語」

旭山動物園物語日本最北の動物園にも関わらず、昨年夏には月間入場者数で上野動物園を抜いてトップになり、一躍注目を浴びるようになった北海道旭川にある「旭山動物園」。一時は廃園の危機もあったという。その危機を乗り越え、いかにしてここまで躍進してきたかを写真とコメントで紹介している。

堅苦しい感じはなく、文字は少なく写真がたくさん載っており、写真絵本といった体裁で大変読みやすい。小さな子供でも楽しめます。工夫を凝らしてある園内施設の写真とその説明、動物達の写真は見ていて飽きません。

また園長をはじめスタッフの方々の熱い想いが少ない文章からもじんじんと伝わってきます。

動物の事をもっと見てもらいたい。知ってもらいたい。動物たちの過ごしやすさも考え抜いた「行動展示」の考えを元にさまざまな施策をして成功を収めているが、まだまだやりたい事の4割程度しかできていないという。その行動展示の考えの先には動物と人間との関わり方から、自然のあり方、地球環境についても想いを馳せており、そんな姿勢に感動・共感しました。

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2005/07/22

ブックレビュー:「ペンギンたちの不思議な生活」

ペンギンたちの不思議な生活
ペンギンたちの不思議な生活

1997 初版発行
講談社 ブルーバックス
青柳 昌宏 著


ペンギン全種類についての特徴をイラスト図付きで解説を掲載してあり、大変参考になり面白い。題目のとおり、彼らの不思議な生活・生態について、現在蓄積されているデータを元に彼らの生活の実態を事細かに分析している。

なかでも印象的だった話は、マカロニペンギン属の生殖についての話。2つ産む卵の一卵目と二卵目の大きさが異なり、大抵は小さい一卵目は育たず、大きい二卵目が生育するという。また、その一卵目は故意に保育を放棄しているらしいと思われ、その謎についての仮説・推測が興味深い。

マカロニペンギンの説明のところで「化粧品のCMでおなじみ」とあるが、これはどうもイワトビペンギンのところに書くべき内容が間違って入ってしまったようです。
こちらのサイトのレビューに書かれていました。

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2005/07/14

ブックレビュー:「愛しのペンギン」

愛しのペンギン
2001年発刊
角川書店
原著:ロン ナヴィーン
翻訳:西田 美緒子



著者のロン・ナヴィーンは、ペンギンの生息状況を調べる傍ら、フォト・ジャーナリストとして活動している。そんな氏の観察記録から、ペンギンたちの現状、厳しい現実の話などを展開しつつ、氏のペンギンを愛でる情熱がたっぷり綴られている。対象になっているペンギンは主にアデリー属のペンギン。アデリー・ヒゲ・ジェンツーの3種。

ポエム的な表現と記録表現との併記に差異が感じられる部分があり、若干読み辛く感じるところがあったので、小説・詩的な文章と記録・データの分析とをもう少しうまく整理して書いて欲しかった。

でも、本書を読んで自分もペンギン/南極/自然の素晴らしさ、大切さを伝える「南極大使」の一人になりたいと思いました。

お気に入りの一節はジェンツーペンギンの雛とのランデブー。好奇心旺盛の雛と戯れた幻想的なひと時の経験の話がとても羨ましく、その感動を自分も味わってみたいなとワクワクした想いを与えてくれます。

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2005/07/11

ブックレビュー:「ペンギン・ファミリー」

penfam
2003年発行
発行所:エクスナレッジ
写真・著:鎌倉 文也




愛らしいペンギンが盛りだくさんの写真集。
子育てがテーマになっており、かわいい雛の姿・親子の愛情に心が和みます。エンペラーペンギンをはじめ、キング、アデリー、ヒゲ、ジェンツー、マゼラン、コガタ、イワトビ、キガシラ の写真が載っています。

彼らペンギンの生態を調べつつ写真を撮影する・・・。
素敵な仕事だなぁ。羨ましい。

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