p19.目黒

2005/05/28

ジェームス・アンソール展<東京庭園美術館>

ensor
目黒にある東京庭園美術館で開催中のジェームス・アンソール展を見に行く。



<James Ensor 1860-1949 ベルギーの作家>

まずは、展示全体について。
素晴らしい!展示の点数・内容とも申し分なし。庭園美術館の展示も方法なかなか良く、来場者もほどよい人数でゆったり観れました。

ゴッホに比べると一般の知名度が違うためでしょうか。客層が明らかに違います。落ち着いて品がある方ばかり。やかましく落ち着きないミーハーなお客さんはおりません。これもゆったり観れたひとつの要因でしたね。

アンソールの作品の特徴は、なんといってもそのシュールな世界観。仮面をつけた登場人物に代表されるグロテスクな表現により独特の空気を作りだしている。

宗教的なテーマ・モチーフを多く描いているがそういった作品の中の風刺的な表現も独特の表現により、単なる風刺画とは一線を画したものとなっている。

日本・アジアの作品にも影響され、シノワズリーといった作品群によってアジア風の表現が彼の中に取り入れられていった経緯が見て取れる。

カタログは2400円。作品のページは黒地のページになっていたり表紙のつくりデザインもいい。
装丁もしっかりしており、これほどの作品が載っていてこの値段はかなりお買い得。

是非是非、展示観覧の上、ご購入をお薦めします。
なお、会期は東京展は6月12日まで。

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